your's forever,
ぶち壊してほしいって
思ってしまってる。
!
窓からすごく大きな音が聞こえる
うるさいのに
このうるささは
嫌いじゃない。
「ねぇ!あれって藤原さんじゃない?!
ほら、先頭の後ろ乗ってるの!」
1人の男の子が叫んだ
そう、大きな音の原因である
バイクの集団を指さして……
「なぁお前知ってるか?
藤原さんすげぇんだぜー」
さっき叫んだ男の子が
藤原さんについて話していた
「なぁ聞いてんの?」
「お前だよ、宇佐美翼(ウサミ ツバサ)!!」
「……え?わたし?」
高校に入って初めて名前呼ばれたから
少しびっくりした。
「よく私の名前知ってたね」
「当たり前だろクラスメートじゃん」
この人はクラスの中心ってゆーか
少しヤンチャな感じの人
明るい髪に派手なベルト
顔は整ってるけど
どこか可愛らしさが残る
ちょっと犬っぽいな……
「そう……でも申し訳ないけど
私はあなたの名前知らない」
「俺、中川 龍(ナカガワ リュウ)
今更だけど改めてよろしくな」
怒るかと思ったのに
笑顔でそう言われた
おもしろいな
この人……
「なぁ、宇佐美さっきすげー藤原さんのこと見てたけど、知ってんの?」
「え?
いや、そうじゃなくて
うるさいなって」
「あ、やっぱあーゆーのダメな感じ?」
「いや、うるさいけど嫌いじゃないってゆーか自由そうでいいなってゆーか
少し羨ましいとかそうゆう……感じ…」
自分でも少しびっくりするぐらい
必死にしゃべっていた。
「ふぅーん
興味あるんだ?」
ニヤニヤしながら言ってきた
「……べつに」
私はふいっと窓をむいた
すると中川龍は無造作に切った紙に
電話番号と
どこかの場所
時間を書いて
私に渡してきた
「これ、俺の番号と
あの人達の集会場所な
こんど集まりあるらしくて
俺も行くし宇佐美も来いよ」
「は?
あの人達ってさっきの?
なんで私が行かなきゃならないの」
「いいから来いよ
お前もう少し楽しんだほーがいいぜ
いつもつまんなそーにしてさ」
「……余計なお世話よ」
でも
ここに行けば
何かが変わる気がした。