your's forever,

 


倉庫前につくと


一人の人影とバイクが見えた





体が強ばった。





「よ、」



「こんばんは……」





私は恥ずかしいのか怖いのかで

その人の足元を見てばかり

顔を見れない。





すると彼から



「なぁ、下向いてんなよ」


と言われた 



「無理」


私は即答した。




「ふぅーん
じゃあ名前はなんてーの?」




「宇佐美です。」



「宇佐美?
うさみ……

 ははっ
 お前うさぎみてぇ」



は?
なんか超笑ってるし

なんなのこの失礼な人!




「違うから!」



そう言いながら勢いよく顔を上げたら


彼の笑ってる顔が見えた



一瞬息をするのを忘れた



キレイだと思った



整った顔立ちに

笑うと少し可愛く見えたり



暗くてよく見えないはずなのに


彼の顔はハッキリ見えた。





すると彼が



「なんだうさぎ?
反抗期か?」


と言って笑ってくる




「うさぎじゃありません
宇佐美です。
そっちこそ名前なんなのよ?」



不機嫌そうに尋ねると



「藤原 海翔(フジワラ カイト)」



「……藤原?」



もしかして、この前の?






「なに、お前俺の事知ってんの?」



「いや、まぁ中川龍が言ってた」




「なるほどね」




ん?
てことは




「あ、年上……」




「まぁ、そーだね
2個上か」




「ごめんなさい、タメ語で」




「やめろよ今更敬語とかキモイから
普通でいい」




「え、でも」




「俺が普通でいいんだから
普通でいんだよ」




「うん」




2個上……



いっきに距離が遠く感じた。





「ふじ…わら」


ふと名前を読んでしまっていた




あれ、でも藤原でいいのかな?
さんずけはするべき?





そんなことで悩んでいると





「おい、うさぎ」



と呼ばれた




「だからうさぎじゃ…」




「さんずけとか今更いらないからな」



思ってることを当てられて


少し恥ずかしくなる






バサっ









いきなり彼の上着が飛んできた



「なにす…」

「来てろ、制服姿もいーけど
見つかったらまずいだろ」



あ、そうだよね





彼から渡された上着には

文字がいっぱい書いてあって


まぁぞくに言う


暴走族みたいな



まぁみたいなとゆうか

そうなんだろうけど




白のカッコイイ特攻服だった。







私にはとても大きくて

ひきずってしまうぐらいで









「おいうさぎ、乗れ」



彼はバイクの後ろをポンと叩き
合図した。





「え?無理!わかんないよ!」





そう焦っていうと




「乗って捕まってりゃいんだよ

早くしねーとこの真っ暗なところに置いてっちまうぞうさぎちゃん」



「うさぎじゃないし……」




そう言いながら渋々後ろへ乗った







恥ずかしくて肩に手を置いていたら




「お前おちたいの?」



と言われ


手を腰まで移動させられた




まるで
抱きついてるみたいになって


心臓がなりやまない。











初めてのバイク




私の手は少し震えていたけど




きっと怖いじゃなくて





もっと他の






いいものだと思う。
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