これは私と君のお話
☆校長と生活指導
冷たい風が部屋を通り抜け、ふと我に返る。
冬の匂いが鼻をついた。
カサカサとなる枯れた木の葉の声が、耳に心地よかった。
弾力があり、尚且つ私を包み込む柔らかいソファ。
それは眠気を誘う。
「おいっ!聞いているのか!!」
目の前には温かいココアではなく、ブチ切れた生活指導の顔。
通気性がよい校長室。
安定の校長室のふかふかソファ。
「これだけ問題を起こしておいて何とも思わんのか!!!」
この声はまるで子守唄のようだ。
もう今にも瞼が落ちる…
「立花由良!!大桐桜哉!!お前らなんだその態度は!!!夜遅くにうろついて補導なんぞ…学校の面汚しじゃないか!!!!」
蒼河中学校 2年1組 出席番号15番 立花由良
蒼河中学校 2年1組 出席番号 6番 大桐桜哉
別に風に当たっているわけでも、寝ているわけでも何でもない。
ただこの部屋で、この退屈な先生に、大きな声で。
「……眠ぃ………」
「いい加減に、しろーーーーー!!!!!!!!!!」
私達は、猛烈に怒られている!―――