ミク。
ブラックは爆玉(バクダマ)という24時間開店のパチンコ店でパートをしているらしく生活はいつも不規則で、とても早い時もあれば、とても遅い時や中途半端な時間に出掛ける事もしょっちゅうで、私はそんな彼に合わせて御飯を造り、洗い物をしたり洗濯をしたり買い物に行ったりと充実した日々を送っていた。

『フィン』

「はぃ?」

『いちいち俺に合わせて世話焼かなくても良いんだぞ?お前はしたい事してろよ。』

出会ってからどれくらい日数がたったのか記録していない。記録装置があるのにデータ保管を忘れてしまうくらい毎日が忙しくて、彼の生活を支えてあげる手伝いをする事が一番にする事になっていた。それに、今はもぅ…‥。

「してる。私のしたい事毎日してる。」

『………、』

「ブラックが喜ぶ事が私のしたい事」

『…………‥フィン…』

今は、もぅ。抱き寄せられて頬を包まれるのはいつもの事で、3日に一回は熱いキスをされて、一緒にシャワーを浴びたりもしている。どちらかがベッドを譲る事も占領する事も無く、本当に、いつも一緒。自分がロボットだと自覚する事が薄れていくばかりで、彼を全身で感じる時間だけが増えていた。
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