ミク。

でも、この所頻繁に体内に組み込まれている遺伝子保存タンクからの知らせが頭のディスクに届く度…‥あぁ…私はロボットなんだ‥‥‥と思い知る。
ロボットは持ち主の願い通りの妊娠や出産が出来るからだ。～‥例えば、男女どちらでも良いが健康な子供だけ欲しい場合、遺伝子保存タンクの中から元気な卵だけを選別して産んで欲しい時期まで保存し、希望に合わない卵は全て付属品である遺伝子抹消タンクに送って処分してしまう。これが私達ロボットに成せる技。だから代理出産ロボットや、それ等の代わり兼働き手や疑似恋愛相手にする為のロボットで未来は溢れている。

｢………………｣

もぅすぐ体内の遺伝子保存タンクの蓄積量がいっぱいになるらしい。貯めた全てを抹消して良いのか？一部保存しておくのか？私の持ち主である主様に聞かなければならない。だけど、聞きたく無い！全て抹消なんて言われてしまったら、私は…そんな事したくない！！と考えているうち、自分が本来ロボットでは持っていないハズの感情に支配されている事に気がついた。……………間違いない。

｢………ブラック………｣

ヒトが、人間が持つ最も尊い感情である(好き)と牝独特の(母性)。