ミク。
「学校ってゆーのは、こういう場所なんだ」とハッキリ思えたのも、多分この頃からだったと思う。
ミンナ自分の知っている何かを知っている子とは友達になったり、何かあったら心配するけど、共通の何かが無い子の事は粗野にする。でも、それが子供で学校という檻の中での社会。
…………あぁ、なんてクダラナイんでしょ。

(ミクちゃん来て来て早く!!!)

ある晴れた日、校庭で学年奉仕作業の草抜きをしていたら切羽詰まった声で学級委員長に呼ばれたので「どうせロクな事じゃない。」と頭で舌打ちしながらミクが示された場所に向かうと、案の定クダラナイ事を頼まれた。

(ねぇミクちゃん、ここの草抜いて?抜いてくれたらもぅイジメないから)

…………は?イジメてる自覚あるワケ?と言いそうになりながら見てみると、ロクな事ではない事を証明する程うじゃうじゃ居る毛虫·毛虫·毛虫!!
……………………でも、もぅ分かってる。コイツ等はこういう奴等で、こういう生き物だっていう事も、先生に話したって所詮どうにもならない事だっていう事も、よく分かってる。
だって、イジメや嫌がらせは先生達がいなくなった教室や校外で起きるモノなんだから。
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