ミク。
~…‥別に、命を断つのは簡単だ。校舎のてっぺんにある屋上に上がって出るのが先生の許可制だから、そこから飛び降りるのが無理だとしても、校舎自体が六階建てで高いんだから、その六階の何処かから飛び降りてしまえば済む。けれど…………‥、その後について漠然と考えると、全部馬鹿馬鹿しくなって来るワケだ。
第一、一定期間世間を騒がせるだけだろうし、それも遺書が無かったら騒ぎにすらならなぃ。しかも死んだら復習一つ出来ないじゃないか?本当に幽霊等になってホラー映画みたいにジワジワ、グサグサ、ズタズタに出来るというなら面白いしスカッとするけど、なれる保証なんて無い。だったら、自殺するという選択肢は何処にも無くなるワケだ。
また、生身の自分からグサリと何かしらやる訳にもいかない。…‥だって、そんな事をしたら、結局最終的には自分のせーになってしまう割合が高くなるじゃないか?

「くだらない…。」

下らない。だからこそクダラナイのだ。だからこそ、現実世界の人間なんて好きになれなくなってゆくし、魅力なんてもの、ちっとも分からない。何が有名グループだのアーティストだ。所詮ただの人間でしょ?くらいにしか思えない。
< 35 / 171 >

この作品をシェア

pagetop