ミク。

①からかいのつもりでイジメる者
②イジメがイジメだと思わず、楽しいゲーム感覚でイジメる者
③イジメてるという認識はあるが、自分が巻き込まれないように目を伏せて見て見ぬフリをしている傍観イジメをする者

だいたいのイジメなんて物は、この三大要素から来ているに違いない。と、ミクは子供ながら気付いていた。……そぅ、学校なんてモノは、イジメという腐敗した泥を学校という名前でオブラートに包んでデコレーションしているだけの薄汚れたケーキと同じ。その泥を完璧に取り除く事なんてきっと永遠に出来ないんだと呆れて｢期待や希望｣という気持ちを切り捨てていたミクを支えてくれていたのは近所の犬の友達と、想像する力だった。
こんな風に毛虫のついている抜きたくも無い草を抜くように仕向けられた時なんかは、今とは全く関係無いストーリーを想像して、違う世界に集中していれば良い。
だって想像の世界にはちゃんとした友達も居るし、悲しいストーリーを想像すれば、そっちの方が悲しくて辛いと思ってる今が辛くなくなるから。そうすれば今の自分の方が救われてるんだって、ある意味逃げられるし。と、ミクは悲しい恋のストーリーを想像した。