ミク。
《冬、今から私が話す事を良く聞きなさぃ。》

と、その内容は次の通りで、自分と同じように妖怪として天界で生まれた種は禁忌を犯した天界人と地獄の者との間に生まれた混血(ハーフ)である為吉凶の源とされ日々意味嫌われていて、扱いに困る存在とされている事。だから天界で生まれた妖怪はなかなか家族を持つ事も仕事に着く事も出来ないが、地獄に住む事も出来ず自然消滅していく事。しかしそれにも関わらず自分だけはここで育母をしているのは志願して天帝に選ばれたからでは無く、母親が魔女だった為その強い力を受け継いでいるのでそれを活用し、今回誕生した彼等が予言書に記されている四季神かどうかを調べあげ、結果を天帝に報告する為育母をするよう命じられているのだという真実を告白した。

《これが私の正体。ですから貴方が予言書に記されている神の一人であり、他御二方もそうなのだと確信しています。》

しかし少年は同性であってもドキリとさせて惹き付けてしまいそうな美しい顔に薄い笑みだけを浮かべて大好きな姉さんである彼女を映しながら質問した。

「でも姉さんはずっと僕の姉さんで居てくれるんでしょ?」

この質問は珠里夜の胸に一つの熱い決断をさせてくれる。
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