ミク。
その後も冬は器用に学も力も開花させてゆき、四季神として誕生した者の中でも飛び抜けて早く、たった三年という短い間に全ての能力や技、神術をマスターし、その凄さは口々に囁かれ、やがて天帝も良く知る所となっていた。
《お手前頂戴致します》
「どうぞ御召し上がり下さい、姉さん。」
ここに引き取られて来てすぐ、まず道徳の一環で茶道を学ぶようにと進められた冬は素直に従い、それの奥深さに惹かれたらしく今ではすっかり気に入って趣味として楽しんでいたが、この日は何処か曇った表情で赤々と燃える囲炉裏にくべられた炭を見つめながら静かに抹茶を口に運ぶ育母に話し掛ける。
「あの…姉さん。僕って何か可笑しい?」
《何故です?》
「‥前からなんだけど、女の人も男の人も僕を見てくる眼がさ、姉さんが向けてくれる眼とは違う奴等が多いんだ…。昨日もそぅだし、益々そぅいう変な視線感じるようになったから…‥‥。」
《~で、しょうね。》
「え?」
珠里夜はすぐそこで着物をきちんと着て正しく正座している冬を見る。
出会った時はまだ下界の人間で云う所の7~8歳、前後の姿だったが、生まれた時から持っている力や能力を開花させ、全てをフルでなんなく使いこなせるようになれば、それ等をコントロールし納める為の身体もそれに見合った大人サイズに成長する。これが四季神として生まれた者達の成長だ。
《お手前頂戴致します》
「どうぞ御召し上がり下さい、姉さん。」
ここに引き取られて来てすぐ、まず道徳の一環で茶道を学ぶようにと進められた冬は素直に従い、それの奥深さに惹かれたらしく今ではすっかり気に入って趣味として楽しんでいたが、この日は何処か曇った表情で赤々と燃える囲炉裏にくべられた炭を見つめながら静かに抹茶を口に運ぶ育母に話し掛ける。
「あの…姉さん。僕って何か可笑しい?」
《何故です?》
「‥前からなんだけど、女の人も男の人も僕を見てくる眼がさ、姉さんが向けてくれる眼とは違う奴等が多いんだ…。昨日もそぅだし、益々そぅいう変な視線感じるようになったから…‥‥。」
《~で、しょうね。》
「え?」
珠里夜はすぐそこで着物をきちんと着て正しく正座している冬を見る。
出会った時はまだ下界の人間で云う所の7~8歳、前後の姿だったが、生まれた時から持っている力や能力を開花させ、全てをフルでなんなく使いこなせるようになれば、それ等をコントロールし納める為の身体もそれに見合った大人サイズに成長する。これが四季神として生まれた者達の成長だ。