【完結】 甘い罠〜幼なじみは意地悪女~
「キャー、かわいい〜!」
ハートマークがいくつも付きそうな自分の母親の声に、少し、いや、かなり引いてしまい、二人の目線の先を見るのを忘れていた。
「准、何ボーッとしてんのよ!」
という母の声に反応し、二人の目線の先を追った。
えっ・・・美沙?
目の前の美沙は、白いワンピースに身を包んでいて、知らない人が見たら、『どこのお嬢様?』と言われそうなくらい、清楚な雰囲気を出している。
俺は目の前の『お嬢様』に目を奪われていた。
かわいい・・・・・・。
もしかして、俺があんなこと言ったから?
なんて淡い思いは一瞬にして消え去った。