【完結】 甘い罠〜幼なじみは意地悪女~
母さんか?
「准。開けていい?」
美沙かよ・・・。
俺は、すぐに起き上がり、声のする方へ歩いて行った。
ガチャ
ドアを開けると、さっきのワンピースに身を包んだままの美沙が立っていた。
「何?」
エロ准にまだ何か言い足りへんのか?
俺は、眉間にシワを寄せ、不機嫌な顔をしていただろう。
美沙は俯き、何かを言おうとしているみたいだった。
こうやってたら、かわいいのに・・・。
「さっきは、ごめんね」
美沙が謝ってる!
あの美沙が謝ってる!
天と地がひっくり返る日が来たか?!
「俺の方こそごめん」
俺は何に謝ってるんや?
これやったら、『さっきはジロジロ見てごめん』って言ってるようなもんやん!
「いや・・・この前はごめん」
そうそう、この前のことを謝ったらいいねん。
まぁ、悪いとは思ってないけどな。
お前が俺に向けて来た暴言に比べたら、この前言ったことなんか、かわいいもんやで、ほんま。