【完結】 甘い罠〜幼なじみは意地悪女~
「おじゃまします」
あっ、美沙?
「美沙?」
リビングから少し顔を出して、覗くと、くつを揃える美沙の後ろ姿が見えた。
美沙、一緒に行かなかったんや。
「あっ、准?起きてるんやったら、出て来てよ!」
「あっ、ごめん。押し売りやと思ったから」
ほんまに・・・。
「うわっ、失礼な!じゃあ、何を売り付けようかな?」
そう言う美沙は笑顔で、家に入って来た。
「ほら、やっばり押し売りやん」
美沙の冗談に一応乗ったが、次の美沙の言葉にはさすがの俺も乗ることができなかった。