【完結】 甘い罠〜幼なじみは意地悪女~
※※※
「あははははっ、はぁ、お腹痛い」
俺らは、テレビを観ながら、お腹を抱えて笑っていた。
ちょうどいい。何にも意識しないでいられるし。
そう思っていたのもつかの間、風雨はさらに激しくなり、雷も鳴り始め、地響きがするくらいの雷が鳴った。
今まで笑っていた雰囲気は一気に冷めて、美沙は恐怖に襲われていた。
「きゃぁぁぁぁああ!」
三度、目の前が真っ暗になると同時に、美沙が准に抱き着いてきた。
「うわっ・・・」
美沙は、ソファに座っている俺の脚の間に入り、腰に手を回して抱き着いていた。
この体制はやばいですよ・・・。
「美沙、隣に座ってくれる?」
美沙の手を引き、自分の隣に座らせると、手を握った。
「大丈夫やからな」
そう言いながら、美沙の肩を抱き寄せた。
身を委ねるように、美沙の頭が俺の頭に乗ったことで、心拍数が一気に上昇した。