【完結】 甘い罠〜幼なじみは意地悪女~


次の日、准は美沙へのクリスマスプレゼントを買うべく、うろうろしていた。


何がいいんかな。


あいつは、『消臭スプレー、お部屋用』やったからって、それと同等の物を買ったら・・・。


あぁ、考えるだけで恐ろしい。


真面目に探そう。


アクセサリーとか・・・?って彼氏でもないのにおかしいか・・・。


じゃあ、何?


あいつ昔から甘いものが好きやから、スイーツにしよう!


甘い匂いの漂うケーキ屋は、甘いものに目がない俺にも楽園だった。


うわっ、これ、うまそう・・・。


身を屈め、ガラスにへばり付くようにケーキを覗き込む。

その姿を見て、隣の女性客はクスクスと笑っていた。


あっ、でもさ・・・昨日もケーキ食べたんやった・・・じゃあ、何にしよう。



店内をうろうろしながら考えていたら、その店オリジナルのチョコレートが並んでいた。



うまそう!!


これに決めた!



満足気に店を出て、雪でも降りそうな寒空を見上げて、足取り軽く家に向かった。


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