【完結】 甘い罠〜幼なじみは意地悪女~
「はぁ、はぁ・・・」
息も切れ切れにドラッグストアに入り、目的の物を探す。
あってくれ!
「あった!」
思わず声を上げてしまい、隣にいたおばさんに苦笑いされたのも気にもせず一目散にレジに向かい精算をすると今来た道を折り返した。
なんで、こんなものを必死で探してるんやろう・・・。
ビニール袋の中身を見て、少し笑みを零す姿は端から見たら少し怪しげだっただろう。
家に着くとすぐに部屋に上がり、今買ってきたばかりの消臭スプレーを開け、ボタンを押す。
シュー、シュー
これこれ!この勢い!
この匂い・・・落ち着くなぁ。
満足気に笑いながら再びベッドに横になり、雑誌を見始めた。
静まり返った部屋には、時折、母親たちの笑い声が聞こえて来た。