【完結】 甘い罠〜幼なじみは意地悪女~
あんなことしたのに、美沙に殴られんで済んだなんて奇跡やな。
『欲求不満のエロ准!』
とか言われて殴られそうなもんやのにな・・・。
怪我一つなく無事にいられることを心から喜んでいた。
でも・・・この後、どんな面下げていったらいいねん!
自分のしてしまったことの失態に今更ながら後悔するのであった。
母さんたちに言われてたらどうしよう・・・そっちの方が怖い・・・。
准は、この後起こる恐怖に身を縮めながら、部屋を出た。
1階に降りると、美沙たちがキッチンで料理をしていた。
「准、やっと降りて来たん?」
「あぁ・・・」
母さんの顔からして、美沙はさっきのことを話してないみたいやな。
リビングのドアの前で立ち尽くしている俺を見て、美沙が声を掛けた。
「准も手伝ってよ〜」
えっ・・・普通普通やし。
俺だけ?悩んでるのは?
「あぁ、うん」
曖昧な返事をしながらも美沙の元に行くと、大きな皿を渡された。