【完結】 甘い罠〜幼なじみは意地悪女~
「百歩譲って、俺が鈍感として・・・それが何の関係があるねん!」
「だから、美沙ちゃんがどれだけアピールしても、准は鈍感やから気付かないから、おばさん達が奮闘してるんじゃないの?」
美沙がアピール?
いつ?どこで?
「アピール・・・?」
「まっ、それさえ気付いてないんやろうな。美沙ちゃん、かわいそう」
「・・・・・・」
まじで?
俺って鈍感?
「でもさ、綾香ちゃんの罠には気付いたで?」
「それは、お前にその気がないからじゃない?」
「・・・・・・」
確かに、冷静なくらい分析してたもんな。
「あの子、男の前じゃ態度変わるみたいやから、准も騙されなくてよかったなぁ」
そういう話をよく聞くけど、ほんまにいてるんや・・・。
その点、美沙はそういうことはない。
いや、俺の前だけキツイよな。
これはどう捉えるべき?
愛情の裏返し?
いやいやそんなはずないし・・・・・・。
やっぱり美沙が俺のことを好きだなんて考えられへんし。