SS
そのあともことあるごとにそれを自慢するようなことと、俺の姿を見つけてはつっかかってきた。


まぁ、それもさらっと無視したけど。





そうこうしていると。





「松居くん、もういいでしょ」




一人の女の子がそいつに声をかけた。


「なんだよ、かがみん」


かがみんというのはあだ名だろうか。

そいつは女の子の方を向いた。


「あんたのじーちゃんがすごいってのはわかったから」

呆れたような、ちょっと小バカにしたような口調でそいつに言う。

「そーだよ、だから俺はわざわざこんなとこまで来なくても…」

「で?」

「え?」

「市長としてがんばってきたじーちゃんが凄いのよね。で?あんたは?あんたは何をしたから偉いの?」

「それは…孫だから…」

「だから?孫だから何ができるの?」

「……」

「何もできないくせに、ただ孫だから偉いの?」

「……」

畳み掛けるようにいう女の子に反論できず、黙りこむ。

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