生ものですから本日中にお召し上がりください
リビングのカーテンをボタン操作で開き、部屋の中の電気を暗くした。
外に映し出された光景に、夫婦は腰を抜かしソファーから立ち上がれなくなっていた。
よし、それでいい。
夫婦の目の前に現れたのは、血まみれの小夜子。
手をソレにつっこんでは真っ赤なモノを自分に塗ったくる。
キーキーと音をたてて揺れるソレは両腕を縛られ上から吊るされていた。
そこに指はない。
頭は不自然に背中の方に折れ、喉からへそまでを切り裂かれ、中身の残りが皮にひっかかり、揺れている。
そこから滴る血を小夜子は更に自分に塗りたくる。
時折、顔をソレの中に鎮め、飲んでいるようにも見える。
脚はない。というより、下半身はない。
それはそうだ。
俺が食材として使ってしまったんだから。