生ものですから本日中にお召し上がりください

小夜子はソレを抱き締めたり、舐めたり、食ったりしながら肋骨のまわりについてる肉を食いちぎり、骨をしゃぶる。





悲鳴にならない音を上げてまず婦人のほうが意識を失った。



自分の、今さっき自分の胃袋に収めたモノすべてを吐いて、意識を無くした。



男の方は呆然として小夜子を凝視している。



身体中は震えているが、ソレが自分の娘だと思うことに反発していた。



だから、小夜子に顔を見せてやれと合図を送った。




小夜子は嬉しそうに笑うと、男を見たまま、ゆっくりと、弄ぶようにソレを回し、背中に張り付く頭を男に向けた。




瞬間、男は自分の顔をひっかきながら叫び声をあげた。




そこに見たモノは、まさしく自分の娘だった。



鼻はもげ、唇は切り取られているけれど、間違いなく自分の娘だと気付き、食べてしまった自分の娘を吐き出し、胃の辺りを執拗にひっかき始めた。




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