私と君の確かな出来事
ポケ~~~ッと青い空を優雅に流れる白い雲を眺めていたら、一流がパタンと本を閉じて床に置いた。


「アレ?もう全部読み終わったの?」


「いや、まだ途中。続きはまた時間置いてから読もうと思って」


目をゴシゴシ擦り、私と同じ様に空を眺める一流。


「いい天気だなぁ」


「だねぇ。プール行きたい」


「梓灯さんと郁史さんと行けば?」


「あの2人と一緒にプールなんて、私お邪魔虫以外の何物でもないから」


「……早くくっつけばいいね」


ギラギラ太陽が照りつける真夏とは思えない位のほほんとした時間が、私達を包んでいた。
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