私と君の確かな出来事
ああ……なんかこういう時間、いいなぁ……


こうしてると、一流と私、2人しかこの世界にいない様な感覚になってくる。


「カブトムシいるかなっ!?」


「超デッカイの捕まえて、皆に自慢しようぜ!!」


家の外から、小学校低学年程の男の子の元気な声が、3~4人分聞こえて来た。


「子供は元気だねぇ。うらやましいよ」


今の私にはあんなにはしゃぐ気力は無い。だって暑過ぎるから!!


再び扇風機に顔面を晒し始めた時、隣の一流が腰を上げた。


「蕾。オレちょっと外出てくる」


「えっ!?こんなに暑いのにっ!?」
< 106 / 325 >

この作品をシェア

pagetop