私と君の確かな出来事
ヒリヒリ痛む鼻を涙目で擦っていると、郁史に色気無い言われてカチンと来た。


「郁史、隣に外人さんみたいに鼻高い人いるんだから、そっち摘まんでよ!」


「ちょっと、私の鼻はそんな事する為にあるんじゃないわよっ!!」


郁史の隣にいた梓灯を指差して訴えると、当然梓灯が怒り出す。


「私の鼻だって息する為やニオイ嗅ぐ為にあるんだしっ!」


「クッ…ハハ……」


瞬時に言い返すと、私のちょっと後ろで一流が笑いを堪えているのが分かった。


こ、この笑い上戸……!アンタも許さんわ、一流!!


「………」


「郁史?」
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