私と君の確かな出来事
キャーキャー無邪気にはしゃぐ梓灯に優しい目を向ける郁史を見てると、マジで虚しさハンパ無い。


「もう、いつになったらアンタ達はくっつくのよ……」


小声よりやや大きめの声で言ったって、周りは人、人、人!!


「蕾ホラこっちーー」


「迷子になるなよーー」


「なっ、ならないわよ!!」


当然聞こえるハズも無く、私達は空いていたスペースにどうにかたどり着く事が出来た。


ああ…人混みの中をずっとゲタで歩いていたから、足痛い……座りたい……


でも地面に座っちゃ、浴衣汚れちゃうよね…だからいいって言ったのに!!
< 150 / 325 >

この作品をシェア

pagetop