私と君の確かな出来事
怖い顔&ヒソヒソ声でオレを怒る蕾だったけど、何だかちっとも怖くない。


「蕾アンタ誰と喋ってんの?大丈夫?」


「えっ、あ、誰とも話してないよ!?梓灯何言ってるの!?」


怪訝な表情を浮かべる梓灯さんに慌てて取り繕う蕾がカワイくて、頬が緩んだ。


ああ…カワイイな……


「ねぇ蕾、A市の遊園地、他にも何人か誘ってガチで行くんだって。夏休み入ったら行くって、郁史が言ってた」


「ウソマジで!?アトラクション全制覇しよっと!!」


いつも蕾と梓灯さんがバイバイする分かれ道に差し掛かった時、蕾の頬も盛大に緩む。
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