私と君の確かな出来事
爽やかに蕾に笑顔を向けていなくなった梓灯さんだったけど、残された親友の方は一気に黒い黒いモヤモヤに包まれていた。
「どうしよう……A市の遊園地オバケ屋敷リニューアルしたの、すっかり忘れてた………」
ガックリと項垂れる蕾からは、“夏休みに遊園地に行く”と聞かされた時の輝きは微塵も感じられない。
「大丈夫だって。何てったって蕾は本物の幽霊と毎日一緒にいるんだから、作り物のオバケ屋敷なんてどうって事無いよ」
慰めにならないと自分でも分かっている慰め方をしていると、また睨まれた。
それでもオレは、楽しいんだ。
「どうしよう……A市の遊園地オバケ屋敷リニューアルしたの、すっかり忘れてた………」
ガックリと項垂れる蕾からは、“夏休みに遊園地に行く”と聞かされた時の輝きは微塵も感じられない。
「大丈夫だって。何てったって蕾は本物の幽霊と毎日一緒にいるんだから、作り物のオバケ屋敷なんてどうって事無いよ」
慰めにならないと自分でも分かっている慰め方をしていると、また睨まれた。
それでもオレは、楽しいんだ。