私と君の確かな出来事
なのに今日はちょっと薄暗い道入って、男の人に絡まれた位で上から怒鳴ってきてさ……何なのよ。


お説教中に“お前”って初めて呼ばれた時、胸に針が刺さったみたいに痛かったんだよ?


眉間に深いシワを刻んで、いつもの優しい雰囲気なんか全然無い一流が怖くて嫌で―――…置いて来ちゃった。


「…………やっぱり私が悪いよねぇ………」


仰向けになり、数秒間両腕を顔に乗っけて考え込んだ後、ポツリと漏れた一言。


この一言が、私の答えだった。


一流にはムカついたけど……言う通りにして引き返しておけば、ああはならなかったハズ。
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