私と君の確かな出来事
心の中で必死に祈りながら、一流とケンカした場所まで全速力で走った。


途中で人にぶつかりそうになりながらも、無事に到着。


「ハァ……ハァ……い、いない………」


だけど一流の姿は見えなくて、汗だくの私の息づかいだけがその場に流れていた。


ここにはいない……じゃあどこ行ったの?


記憶が無い幽霊が行く所なんて、私には思いつかない。


いや…よくよく考えれば、一流はお腹空かないし、暑さ・寒さも感じないし、幽霊だからこそどこへでも行けるよね―――――…?


“どこへでも行ける”


ドクン…と心臓が脈打った。
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