私と君の確かな出来事
走り過ぎて棒みたいになってる足を引きずり、次に入ったのはCDショップ。


『あっ、モーツァルトだ』


『一流クラシック好きなの?お坊ちゃまか!』


何日か前、ここで一流がクラシックが好きだと判明したんだ。


自動扉だから建物にはぶつかっちゃう一流も、他のお客さんと一緒に入店すれば問題無い。


「どこにいるのよ……」


「アレ、蕾?」


「堺さんもお買い物?」


えっ?


いきなり後ろから呼ばれて振り向くと、今日一緒に帰った梓灯が我孫子さんと共に立っていた。


「あ、梓灯と我孫子さん!?どうして………」
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