私と君の確かな出来事
私がいなくなった後、梓灯がポツッと呟く。


「これは……そろそろ止めないと、マズイわねぇ……」


「えっ?我孫子さん、何か言った?」


我孫子さんがかなり真剣な表情で色々な考えを巡らせていた事等、私は知るよしも無かった。


「一流ーー!一流ーーー!」


CDショップから出た後、一流の名前を呼びながら再び街中を走り通していた私。


念の為1度探した道をもう1度歩いたりしたけれど、どれも不発。


「どこ行ったのよ、アイツはぁ~~~~!!」


とうとう疲れも限界を迎え、道端の休憩用のベンチに座り込んでしまった。
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