私と君の確かな出来事
怖いものが全般苦手な私にしては、あの決断は相当覚悟がいる決断だった。


だって相手は幽霊だよ?幾ら一流が見た目は普通の男子高校生で、よくアニメである半透明だったり足が無かったり…じゃなかったとしても、幽霊と知らされた時点で怖い。


それでもああ言ったのは、未練を語る一流を見て、心のどこかで“この人を助けたい”と思ったから。


なのに一流………アナタは私の前から、いなくなっちゃうの?


「赤い……」


ボーーーッと物思いに耽っていたら、空が段々夕焼けに染まり始めていた。


夏と言えども、その内絶対夜はやって来る。
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