私と君の確かな出来事
だけど私は、それを全部受け止める。


どれだけ怒られ様が、どれだけ呆れられ様が、全ては自分が蒔いた種。


今の私は、ただ一流に謝る事しか出来ない。


「―――蕾、顔上げて……」


再び溢れ出してしまった涙が土の地面を黒く染めるのを視界に映していると、両肩に一流の手が添えられた感触がした。


恐る恐るゆっくりと顔を上げると、一流と過ごしたこの2週間、毎日見てきたあの笑顔が待っていた。


「もういいよ……蕾の気持ちは分かったから」


「で、でも……」


「本当にもういいから。だけど1つ、約束して」


「約束…?」
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