私と君の確かな出来事
子供みたいな友達を呆れた顔をして見ている梓灯に、どんだけホラーものが苦手か力説しようとした私。


その時、開け放たれた窓から凄い突風が吹き込み、教室の白いカーテンがバサバサと勢い良く上下に舞う。


「わぁっ!なんだぁ?」


「今日『風は吹かない』って天気予報でやってたのに、違うじゃなーい!」


あまりの突風に、クラスメイト達もビックリする程。


「す、凄い風……髪の毛ボサボサになっちゃった」


のん気に乱れた髪を整えていた私は、これが全ての序章だったという事に


この時はまだ、全然気がついていなかった―――――…
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