私と君の確かな出来事
普段冷静な梓灯にしては珍しく、メチャクチャ動揺したリアクションが返ってきた。


「なんでって……見てたら自然と気がついたって言うか……私の他にも気づいてる人、結構いるよ」


「ええっ!?そうなの!?」


すっとんきょうな声を上げる梓灯は、見た感じ本気で驚いているみたいで………思わず苦笑いしてしまった。


梓灯本気で自分の恋心、誰にも気づかれてないって思ってたんだ………いつもはサバサバしてるのに、郁史の前だと少し女の子っぽくなるのに。


我孫子さんだって見抜いてたし、他のクラスメイト達も何人かは本当に知っていた。
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