私と君の確かな出来事
梓灯に諭される様にそう言われ、ポケーーッとしたまま私は鍋内家を後にした。


好きな人がいる?自分に?


いきなりそんな事言われたって、どうしたらいいのか分からない。


確かに宇佐美君の事は本当に好きだった。それは間違いないと思う。


でもあの時私が抱いていた気持ちって……どんなのだったけ?


何せ小学生の時の事で私宇佐美君以来恋してないから、記憶が曖昧で考えが纏まらない。


「ただいま……」


ウ~~~ッと悩んでいる内に自宅に着いて、自室に行こうと階段を上がった。


――――カチャ…


「ア…レ……?」
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