私と君の確かな出来事
本当はニコニコしていたのは、夏休みが始まったからじゃない。


そりゃあ朝から晩まで自由に出来る日が何日も続くなんて、私も嬉しい。


だけど私の心をググっと引き上げてくれているのは、梓灯の言葉がきっかけで気づいた一流への“好き”という気持ち。


「ヘヘヘ~~~♪なんか今なら何でも出来そう~~~♪」


読みかけの本を放り投げ、ソファーの上でジタバタ悶えて意味不明な事を言ってる私は怖かった。


これは何日か後に斎に言われた言葉である。


「フフ……ッ」


一流が好きだと自覚してからの毎日は、本当にキラキラしている。
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