私と君の確かな出来事
テーブルの上に置いといたケータイを持ち、相手を確認した。


「えっ……我孫子さん?」


ディスプレイには『我孫子 秋』と出ており、すぐに通話ボタンを押す。


「もしもし我孫子さん?どうしたの?」


『あっ、堺さん?』


電話をかけて来た我孫子さんの後ろからは微かに車の走る音やセミの鳴き声がして、どうやら彼女は外にいる様だ。


ちなみに我孫子さんとは、自分も一流が見えていると教えて貰った日にアドレス交換。


以来時々だけどメールしてたけど、電話がきたのは初めてだった。


『あのね…少し話があるの』


「話?」
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