私と君の確かな出来事
まだ半分寝ている頭を起こしていると、相変わらず騒がしいのがよく理解出来た。


「何かあったのかな……?」


気になったオレは蕾の部屋を出て、階段を降りる。


幸いリビングの扉は開いていて、蕾がいなくても中の様子を窺う事が出来た。


「ああもう、あの子は一体どこに行っちゃったのよ……!」


「母さん落ちつきなさい。あの子はもう高2だぞ」


「オイ斎、繋がったか?」


「ダメだ、何回かけても出ねぇよ」


リビングには堺家の全員が集合している……かと思いきや、蕾だけがいない。


そういえば、部屋にもいなかったよな…?
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