私と君の確かな出来事
泣き過ぎて上手く声が出せないのか、段々蕾の言葉がプツプツと途切れ途切れになっていく。


だけど何となく、彼女が言いたい事は分かった。


斎君の言っていた『友達』とは我孫子さんの事で、蕾は我孫子さんにきっとオレを成仏させようとか言われたのだろう。


多分我孫子さんがそう言ったのは、蕾がオレを好きだと知ったから。


つまりこの蕾の“好き”は――――…紛れもない、蕾の本心なんだ。


「でも私、一流と会えなくなるなんて嫌だ………!!お願い、幽霊のままでいいから、ずっと一緒にいてよぉ……っ!!」


「つぼ、み――――…」
< 252 / 325 >

この作品をシェア

pagetop