私と君の確かな出来事
その時代に蕾と出会えていたら、どれだけ良かったんだろうか。


でも普通に生きていたら、蕾と一生関わらなかったかもしれないんだよな?


そう考えると……皮肉だな。


「その幸せを更に大きな幸せで包み込んでくれたのが、蕾、君だった。オレは君と過ごしたこの約3週間、本当に楽しかった。でもいつまでも…はムリなんだよ」


「一流……」


オレが話し出してからずっと泣きながらオレと目を合わせていた蕾が、唇を震わせた。


きっとこの子もきちんと分かっているんだ。何をどうするのが、1番いい事なのか。





「オレ、成仏するよ」
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