私と君の確かな出来事
2日前一流があれだけ切なそうな顔をして成仏という言葉を口に出したのに、私はまだこんな事を言っている。


本当は分かっているんだ。幽霊と人間の共存なんてムリがあるって。


そもそも私が一流を傍にいさせたのは、一流の未練解消につき合って心残り無く天国へ行かせるつもりだったから。


なのに私その事忘れて、“幽霊でもいいから傍にいて”とか言っちゃったよ………


一流とはあれから全然口聞いてないし、寝る場所もアイツはリビングにしちゃったし………私は……


―――コンコン


「姉ちゃん、友達来てるぞ。開けてもいいか?」
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