私と君の確かな出来事
ギッ!と睨みつけると、瞬時に背筋を伸ばして謝ってくる郁史を、梓灯も冷たく睨む。


「別に人を愛する事は悪い事じゃないけど、幽霊が恋人だなんて皆には簡単には受け入れられないっつーの!大体一流君本人は何か言ってるワケ!?」


「一流には一昨日我孫子さんに会った後、好きだって伝えて両想いってなったよっ!!だけど“幽霊と人間じゃムリ”、“オレは成仏する”って言われたの!!ただでさえ混乱してるのに、更に追い討ちかけて来ないでよ梓灯!!」


私の言葉に、梓灯と郁史が目を見開いた。


2人共相当驚いたのか、人形の様に動かない。
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