私と君の確かな出来事
「じゃあね蕾。1人でいたらまた色々と考え込んじゃうだろうから、メールでも電話でもいつでもしてきなよ」


「夜中でもつき合ってやるよ。だけど用事があって出られない時は勘弁な」


「……ありがとう、梓灯、郁史……」


俯きがちでもお礼を言うと、梓灯と郁史と我孫子さんは部屋を出て行った。


ボーーーッとしたまま窓の外を見てみると、雲1つ無い青空が目に入る。


「一流が好きって気づいた日も、あんな空だったなぁーーー…」


「―――蕾」


遠い目をしてあの日の事を回想していると、再びドアが開いた。


「一流………」
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