私と君の確かな出来事
「ホラあそこの壁に寄りかかってる、ボーダー柄のTシャツに七分丈のジーンズ穿いてる男の子だよ!見えるでしょう!?」


指をピンと真っ直ぐ伸ばし、一生懸命男の子が分かる様に力説しまくった。


だが梓灯と郁史はきちんとそちらを向いているのに、何も見えていない様子。


「誰もいないわよ……アンタが指差してる先、壁しかないんだけど」


「蕾お前暑さのせいでおかしくなっちまったのか?保健室行った方がいいんじゃねぇの?」


2人して眉間にシワを寄せて、そんな事を言い張っている。


わ、私の目がおかしくなっちゃったの………!?
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