私と君の確かな出来事
私達が最初に来たのは、この街で1番大きな服屋さん。


品揃えが豊富で、よく梓灯、時には諒お兄ちゃんや斎とも買い物に来る場所だ。


「ねぇ一流、この服どうかな?」


若い女性店員さんに出迎えられて、とりあえず近くにあった赤と白の半袖のカットソーを選んで体の前に当てる。


「うん、似合ってるよ。蕾らしい」


「そう?ありがとう」


一流が“似合う”と言ってくれので、上機嫌でカットソーをカゴの中に入れた。


次は何買おっかなぁ~~?……あっ!このワンピースカワイイ!!


「えっ?蕾その服買うの?」


「えっ、ダメ?」
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