私と君の確かな出来事
もしかしたら本当に郁史の言う通り、私暑さでのぼせちゃってるのかもしれない。


そう思って頭をブンブン横に振ってから、目をゴシゴシ擦ってみた。


「「つ……蕾?」」


梓灯・郁史がちょっと挙動不審な私に引いているけれど、無視して男の子の方に視線を注いだ。


私の視界に映し出されたのは、ハッキリと未だに壁に寄りかかっている私服男子。


「ホラやっぱりいるじゃない!!梓灯も郁史も見えてるのに見えてないフリするのやめてよっ!!」


なんだなんだ!幻覚なんかじゃなかった!


具合悪くないのになんかおかしいと思ったんだよ!!
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