私と君の確かな出来事
恥ずかしさで涙目状態になってしまった私を見て、おかしそうに笑う一流。


しかしすぐにいつもの調子に戻って、ゆっくりと私に向かって手を差し出した。


「そんなに気にするなって。お腹空いたなら、どっか食べに行こう」


―――何よ…


お腹が減る事も無く、食事をとる事も出来ないのに……どうして笑顔で言えるのよ。


アンタは一体どこまで優しいのよ………


「うん……」


再び涙の波が押し寄せそうになるのを必死に堪(こら)え、私は一流の手を取った。


―――
――――
―――――…


「あっ!貝殻発見!キレーーイ……」
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