私と君の確かな出来事
バイバイ……?バイバイって何?


一流の言葉が理解出来ないで固まっていると、一流の胸元に収まっていた私の腕が、一気に支えを失った。


「へっ……?」


呆然と掌を見つめていると、ハッと気がつく。


一流の体が半透明になって、後ろ側の景色がボンヤリと見えている事に。


「一流………!!」


ウソでしょう!?確かに“成仏してもいい”とは言ったけど、まさか今日だなんて……!!


急いで一流に向かって手を伸ばしたが、ただただ空を切るだけで何も触れない。


「蕾、ムリだ。タイムリミット……天使が迎えにでも来たのかもな」
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