私と君の確かな出来事
空を見上げてハハッと笑う一流は、どこか清々しさが漂っていて一見爽やかな好青年。


だけどその姿は着実に消えていっており、もう足元の踝位は見えない状態になっている。


「天使って、こんな時に何言ってんのよっ!」


てっきり2人で納得した上で我孫子さんに神社やお寺紹介して貰って、そこで成仏させて貰うんだと思ってたのにっ!!


半泣きになってのん気な一流を睨むと、1歩近づいて来た。


どうやら見えなくなっても、足はきちんとあるらしい。


「蕾、またオレの話よく聞いて。オレ君と過ごした1ヶ月間、すっごく幸せだったよ」
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